旅程の作り方

エクセルで旅のしおり|1枚に収める印刷設定

Excelは表が速く作れる一方、印刷で崩れます。画面では1枚に見えても、刷ると2枚に割れる。印刷の設定を先にやると、これが起きません。

公開 2026.09.17約6分で読めます

エクセル(Excel)で旅のしおりを作る利点は、表が速く作れて、時刻がきれいにそろうことです。罫線も自動で引けます。

弱点は1つだけ、印刷です。画面では1枚に見えていたのに、刷ると2枚に割れる。右端の列が次のページに飛ぶ。Excelでいちばん時間を使うのはここです。

この記事では、エクセルでしおりを作る手順を、印刷の設定を先にやる順番でまとめます。

旅のしおりをエクセルで作るなら、印刷の設定を先に

中身を入れてから設定を変えると、列幅も改ページも全部やり直しになります。空のうちに済ませます。

  1. 「ページレイアウト」タブを開く
  2. 「サイズ」→ A4
  3. 「余白」→「ユーザー設定の余白」→ 上下左右 1cm
  4. 「印刷の向き」→ 縦(列が5つを超えるなら横)
  5. 「印刷範囲」は、中身を入れてから設定します

余白1cm(10mm)にする理由は、家庭用プリンタもコンビニのコピー機も、端から5mmほどが物理的に刷れないためです。10mmあればどちらでも切れません。

エクセルの列を先に決める

しおりに要る列はこれくらいです。5列までにすると、A4たてに収まります。

列 幅の目安 中身
A 時刻 10 9:24 17:00までに 12時ごろ
B 予定 32 行き先・すること
C 場所・移動 24 駅名、路線、徒歩何分
D メモ 24 予約番号、注意

時刻の列は「文字列」にする

ここが最初のつまずきです。9:24 と入力すると、Excelが時刻として解釈します。書式によっては 9:24:00 になったり、0.39 のような数値になったりします。

「17:00までに」「12時ごろ」を混ぜたいので、A列は文字列にします。

  • A列を選んで「ホーム」→「数値」の書式を「文字列」に

先に設定してから入力してください。入力後に変えても直りません。

折り返して全体を表示する

予定やメモが長くなると、列からはみ出します。

  • 対象の列を選んで「ホーム」→「折り返して全体を表示する」

これを入れておくと、はみ出さずに行が高くなります。

記入欄を上に置く

表の上に、旅行名・日付・集合などの欄を作ります。

  1. 1行目にタイトル(セルを結合して、大きく)
  2. 3〜5行目に記入欄(ラベル+下線)
  3. 7行目から表の見出し

記入欄は、セルの下だけに罫線を引くと手書きの線のようになります。「ホーム」→ 罫線 →「下罫線」です。

印刷で1枚に収める

中身が入ったら、印刷の設定に戻ります。

1. 印刷範囲を決める

使っている範囲を選んで、「ページレイアウト」→「印刷範囲」→「印刷範囲の設定」。

これをやらないと、うっかり触った遠くのセルまで印刷されます。

2. 改ページプレビューで確認する

「表示」→「改ページプレビュー」。青い線が入るページの境目です。

線が表の途中に入っていたら、そこで割れます。 線をドラッグして動かせます。

3. 縮尺を決める

「ページレイアウト」→「拡大縮小」で、

  • 横 1ページ/縦 1ページ … 1枚に収めたいとき
  • 横 1ページ/縦 自動 … 縦に長くてもいいとき

「横1ページ」は必ず入れてください。 これがないと、右の列が2枚目に飛びます。

縮小率が 80%を下回ったら、列か行を減らします。 それ以下にすると、印刷したときに読めません。

4. 見出し行を各ページに刷る

2枚以上になる場合、「ページレイアウト」→「印刷タイトル」→「タイトル行」で見出しの行を指定します。

2枚目に見出しがないと、どの列が何なのか分かりません。

白黒で読めるようにする

学校や会社で刷ると、白黒のことが多くあります。

  • 色に意味を持たせない。 「赤が厳守」だと白黒で消えます
  • 厳守は文字で書く(9:24 発(厳守))
  • 背景色は薄い灰色まで。濃いと文字が沈みます
  • 罫線は細線で十分

印刷プレビューを白黒で確認できます。「ページ設定」→「シート」→「白黒印刷」にチェックを入れてプレビューすると、刷り上がりに近い状態が見られます。

PDFにしてから配る

作った旅のしおりのエクセルをそのまま送ると、相手の環境で崩れます。フォントが違う、Excelが入っていない、スマホで開くと横に切れる。

「ファイル」→「エクスポート」→「PDF/XPSの作成」でPDFにします。

エクセルで作らないほうが早い場合

  • 複数人で同時に直す … スプレッドシートのほうが向いています(スプレッドシートで旅程表を作る)
  • 予定が直前まで動く … 刷り直しになります。画面で共有するほうが確実です
  • 時間がない … 印刷の設定だけで15分かかります。項目名が刷り込まれた用紙を刷るほうが速いです

旅程さんでは、この設定を済ませた用紙をExcelとPDFで配っています。A4・余白10mm・1枚に収まる行数で作ってあるので、開いて埋めるだけです。

まとめ

  • **印刷の設定を先にやる。**A4・余白1cm・向き
  • 列は5つまで。A列(時刻)は文字列にする
  • 長い文は「折り返して全体を表示する」
  • **印刷範囲を設定する。**やらないと余計なセルまで刷られる
  • 改ページプレビューで青い線を見る
  • 拡大縮小は「横1ページ」。縮小率80%を下回ったら中身を減らす
  • **色に意味を持たせない。**白黒で消える
  • 配るときはPDFにしてから

Excelでいちばん時間を使うのは印刷です。そこを先に済ませれば、あとは表を埋めるだけになります。

よくある質問

Q. 印刷したら右の列が2枚目に飛びました。

拡大縮小で「横1ページ」を指定してください。それでも飛ぶなら、列幅が広すぎます。メモ列を狭くするか、列を1つ減らします。

Q. 時刻を入れたら勝手に変換されます。

A列の書式が「時刻」になっています。列を選んで書式を「文字列」にしてから、入力し直してください。入力後に書式を変えても戻りません。

Q. スマホでExcelを開くと読めません。

列が多いと横に切れます。PDFにして配るか、当日はスマホで開く前提の形(画面で共有できるもの)にしてください。

Q. Excelとスプレッドシート、どちらがいいですか。

1人で作って印刷するならExcel、複数人で同時に直すならスプレッドシートです。印刷の設定はExcelのほうが細かく指定できます。

Q. テンプレートはありますか。

Microsoftのテンプレートにも旅行系がありますが、日本の旅行で要る項目(宿の電話番号、集合場所の目印)が入っていないことが多いです。項目が合うものを探す時間で、自分で作るほうが早いこともあります。