旅のしおりを作るとき、いちばん時間を使うのは書くことではなく、何を書くか迷っている時間です。
そして迷ったまま作ると、たいてい書きすぎたしおりになります。情報が多いほど親切に見えますが、実際には逆で、いちばん必要な「集合は何時か」が埋もれます。
この記事では、旅のしおりの中身を3つに分けて一覧にします。そのまま写して使えます。
旅のしおりの中身、必ず入れる8つ

人数や行き先にかかわらず、この8つは入れます。当日この紙だけ見て動ける最低限です。
| 項目 | 書き方の例 | なぜ要るか |
|---|---|---|
| 旅行名 | 金沢 2泊3日 | 複数の紙が混ざらない |
| 日付 | 10月10日(土)〜12日(月) | 曜日まで書く |
| 集合場所 | 東京駅 銀の鈴 | 駅名だけだと会えない |
| 集合時刻 | 9:00(厳守) | いちばん大きく書く |
| 宿の名前と電話番号 | ◯◯旅館 018-000-0000 | 遅れる連絡・忘れ物 |
| 幹事の名前と電話番号 | さとう 090-0000-0000 | はぐれたとき |
| 日ごとの予定 | 表で | 本体 |
| 帰りの時刻 | 13:04 発(厳守) | ここから逆算する |
集合場所は「駅名+目印」で書く
「東京駅」とだけ書くと会えません。 東京駅は広く、改札も複数あります。「東京駅 銀の鈴」「新宿駅 南口 ルミネ前」のように、目印まで書きます。
はじめて来る人がいるなら、Googleマップのリンクを添えるか、しおりに小さく地図を載せます。
電話番号は2つ書く
幹事の番号だけだと、幹事が電波の届かない場所にいたときに詰みます。宿の番号と、もう1人の番号があると保険になります。
場面によって足すもの
同行者と行き先で変わります。当てはまるものだけ足します。
子ども連れなら
- トイレの場所(駅・施設)
- 休憩を入れる時間帯
- 雨のときの代わりの行き先
- 子どもの名前と保護者の連絡先(はぐれたとき用に本人に持たせる)
高齢の家族がいるなら
- 歩く距離(「駅から徒歩10分」より「約700m・坂あり」)
- 椅子のある場所
- エレベーターの有無
- かかりつけの薬の名前
人数が多いなら(10人以上)
- 班分け・部屋割り
- 点呼の時刻
- 会費と集金の方法
- はぐれたときの合流場所と時刻
海外なら
- 現地時間と日本時間の両方
- パスポート番号(本体と別に持つ)
- 大使館・領事館の連絡先
- 海外旅行保険の証券番号と事故受付
- 通貨と両替の予定
海外のしおりは項目が増えるので、海外旅行の旅程の組み方に別でまとめています。
会社の旅行なら
- 会費と精算の方法
- 宴会の開始時刻
- 部屋割り・席次
- 翌朝の朝食時刻
入れないほうがいい4つ

親切のつもりで書いて、逆効果になるものです。
1. 営業時間と定休日
**よく変わります。**しおりに書くと、間違った情報を全員が持ち歩くことになります。「11時開店」と書いてあったのに実際は11時半で、30分待つことになる。よくある形です。
行くかどうか迷う店なら、公式サイトのリンクだけ置きます。
2. 料金
同じ理由です。加えて、**書いた金額と違うと揉めます。**入場料が上がっていた、子ども料金の区分が違った。予算の目安は別紙か口頭で構いません。
3. 観光地の詳しい由来
**現地で読めます。**しおりの紙面を使うわりに、当日ほとんど読まれません。どうしても入れたいなら、1か所につき1行までにします。
4. 分刻みの予定
9:00 出発 / 9:12 ◯◯着 / 9:35 移動開始。ここまで書くと、1つ遅れた時点で以降が全部ずれます。守れない予定を書くと、しおり全体が信用されなくなります。
守る時間だけ書いて、あとは「◯時ごろ」で置きます。この書き分けは旅のしおりの作り方にまとめています。
予定の書き方は、3段階に分ける

項目の話とは別に、時間の書き方でしおりの使われ方が変わります。
| 段階 | 書き方 | 例 |
|---|---|---|
| 絶対に間に合わせる | 9:24 発(厳守) |
新幹線、開演、チェックアウト |
| その時刻までに | 17:00までに |
宿のチェックイン、集合 |
| だいたい | 12時ごろ |
食事、散策、買い物 |
新幹線と昼食を同じ書き方で並べると、読んだ人はどちらも守ろうとします。3段階に分けるだけで、当日の余裕が変わります。
持ち物は「宿にないもの」だけ書く
持ち物リストでよくあるのが、タオル・歯ブラシ・シャンプーまで全部書いてしまう形です。
**宿にあるものは書きません。**書くのは次の4つです。
- 宿にないもの(充電器、常備薬、コンタクト用品)
- その旅行だけ要るもの(水着、防寒具、登山靴)
- なくすと困るもの(保険証、切符、予約の控え)
- 天気しだいのもの(傘、上着)
持ち物リストは、旅程さんでも用紙を配っています。「入れた」と「帰りに確認」の2列にしてあります。忘れ物は行きより帰りに出るためです。
迷ったときの判断
項目を入れるか迷ったら、1つだけ聞いてください。
「当日、それを見て動くか」
動くなら入れる。動かないなら入れない。これでほとんど決まります。観光地の由来は動かない。集合場所は動く。営業時間は動きますが、間違っていたときの被害が大きいので入れない。
中身を減らすと、残ったものが読まれるようになります。
まとめ
- **必ず入れるのは8つ。**旅行名・日付・集合場所・集合時刻・宿・幹事・予定・帰り
- 集合場所は駅名+目印まで。電話番号は2つ
- 場面で足す(子ども連れ/高齢/大人数/海外/会社)
- **入れないのは4つ。**営業時間・料金・詳しい由来・分刻みの予定
- 時間は3段階で書き分ける
- 持ち物は宿にないものだけ
- 迷ったら「当日それを見て動くか」で決める
項目が決まっていれば、しおりは埋めるだけの作業になります。旅程さんでは項目名を刷り込んだ用紙を配っているので、そのまま書き込めます。
よくある質問
Q. 写真やイラストは入れたほうがいいですか。
表紙に1枚あると印象が変わります。本文に入れるのは、紙面が余っているときだけにしてください。予定が読みにくくなるほうが困ります。
Q. 自由行動の時間はどう書きますか。
「14:00〜16:30 自由行動」と幅で書いて、集合場所と時刻を大きく書きます。自由行動でいちばん大事なのは、どこに何時に戻るかです。
Q. 予備日や雨天時の予定も入れますか。
行き先を1つだけ書いておくと役に立ちます。「雨なら◯◯美術館」の1行で足ります。代替案を並べると、当日その場で決められなくなります。
Q. 全員の連絡先を載せてもいいですか。
人数が多いときは注意が要ります。**紙は落とします。**幹事と宿の番号だけにして、全員ぶんはグループチャットに置くほうが安全です。
Q. QRコードを載せるのはどうですか。
有効です。地図や予約ページ、共有した旅程へのQRを1つ載せると、紙の量を増やさずに情報を足せます。ただし当日その場で必要な情報(集合・時刻)は、QRの先ではなく紙に書きます。