旅のしおりアプリ・Webサービスおすすめ10選。登録の要否と印刷対応で選ぶ
旅のしおりを作るツールは、アプリ型とブラウザ型で使い勝手がまったく違います。10個のサービスを登録の要否・共有方法・印刷対応・料金で並べ、旅のタイプ別にどれを選ぶべきかまで整理しました。
旅行の幹事を引き受けると、最初にぶつかるのが「旅程をどうやって全員に共有するか」です。LINEに長文を貼るのは読まれませんし、スプレッドシートはスマホで見づらい。そこで旅のしおりを作れるツールを探すことになります。
ただ、この分野はサービスの数が多いわりに、比べる軸がはっきりしません。機能一覧を並べても、実際に旅行で効いてくるのは別のところだったりします。
この記事では、旅のしおりを作れるアプリとWebサービスを10個、登録の要否・共有方法・印刷対応・料金という実用的な4軸で並べます。そのうえで、旅のタイプ別にどれを選ぶべきかまで書きます。
まず知っておきたい、アプリ型とブラウザ型の違い

旅のしおりツールは、大きく2つに分かれます。App Store や Google Play から入れるアプリ型と、ブラウザで開いて使うブラウザ型です。
この違いは、機能の差より先に効いてきます。なぜなら、しおりを見る側の手間が変わるからです。
アプリ型は機能が多いが、相手にも準備を求める
アプリ型は、スマホの機能を使えるぶん多機能になりやすい傾向があります。位置情報の共有、プッシュ通知でのアラーム、写真の高画質保存など、ブラウザでは難しいことができます。
一方で、しおりを共有された側にもインストールと会員登録を求めるものが多くなります。旅行メンバー全員がそれを受け入れられるかどうかが、実際の使い勝手を決めます。
ブラウザ型は手軽だが、機能は絞られる
ブラウザ型は、URLを開くだけで見られるのが最大の利点です。相手に何も求めません。作る側もインストール不要で、パソコンからでもスマホからでも作れます。
ただし通知やバックグラウンド動作は苦手です。位置情報の常時共有のような機能も、基本的にはありません。
どちらを選ぶかは「誰が見るか」で決まる

判断の順番はこうです。まずしおりを見る人の顔ぶれを思い浮かべてください。
- 全員がアプリを入れるのを面倒がらない気心の知れたメンバーなら、アプリ型で機能を取る
- 一人でも「アプリ入れるの?」と言いそうな人がいるなら、ブラウザ型で手軽さを取る
機能が多くても、見てもらえなければ意味がありません。ここを取り違えると、幹事だけが詳しいしおりを持っている状態になります。
旅のしおりアプリ・Webサービス比較表
主なサービスを一覧にしました。「登録の要否」はしおりを見る側についても関わるので、選ぶときはここをいちばん見てください。
| サービス | 形態 | 登録の要否 | 共有方法 | 印刷 | 料金 |
|---|---|---|---|---|---|
| tabiori | iOSアプリ | 必要 | アプリ内で共有 | コンビニ印刷対応 | 無料+月480円/年3,900円 |
| Funliday | iOS/Androidアプリ | 必要 | アプリ内で共有 | 記載なし | 無料 |
| Holiday | iOSアプリ | 必要 | アプリ内で共有 | 記載なし | 無料 |
| しおりす | ブラウザ | 不要 | URL共有 | 対応 | 無料 |
| しおりる | ブラウザ | 不要 | リンク共有 | 三つ折り形式 | 無料 |
| たびしる | ブラウザ | 不要 | リンク共有 | 5種類のデザイン | 無料 |
| タビカンジ | ブラウザ | 記載なし | URL共有 | 記載なし | 無料 |
| 旅しお | ブラウザ | 記載なし | 記載なし | 記載なし | 無料 |
| しおりShare | ブラウザ | 記載なし | 記載なし | PDF印刷 | 無料 |
| 旅程さん | ブラウザ | 不要 | URL共有 | 二つ折り・三つ折り | 無料 |
表は入口です。ここから、それぞれがどんな旅に向くのかを補足していきます。
アプリ型のサービス
tabiori — 機能の多さでは頭ひとつ抜けている
tabiori は、この分野で最も使われているアプリのひとつです。提供元は GOTARU, Co., LTD.。App Store の評価は5段階中4.5、評価件数は6万件を超えています。更新も頻繁に行われており、放置されているサービスではありません。
できることの幅が広いのが特徴です。しおりの作成と共有に加えて、地図での次の目的地表示、旅行期間中だけの位置情報共有、スケジュールアラーム、高画質写真の保存とシェア、持ち物チェックリスト、メモ、オフライン閲覧、そしてコンビニ印刷まで対応しています。
料金は基本無料で、tabiori premium が月額480円、年額3,900円です。対応OSは iOS 15.6以上、iPadOS 15.6以上、macOS 13以上(Apple M1以降)となっています。
向いている旅: 気心の知れたメンバーでの旅行。全員がアプリを入れることに抵抗がなく、位置情報の共有や写真の共有まで使いたい場合。
Funliday — 地図とルートで考えたい人向け
Funliday は iOS と Android の両方で使える旅行計画アプリです。行きたい観光スポットを検索して入力し、ドラッグ&ドロップで順番を入れ替えるだけでスケジュールを作れます。
入力した行き先は地図モードで位置関係を確認でき、スケジュールに合わせたルートを自動で計画してくれます。「この順番で回って時間は足りるのか」を確かめながら組みたい人に向いています。
向いている旅: 初めての土地で、移動時間の見積もりに自信がないとき。Android のメンバーがいる場合の選択肢としても有力です。
Holiday — 他の人の旅程を参考にしたい人向け
Holiday は月間400万人以上が使うとされる iOS アプリです。行きたい場所を登録して組み合わせる形でスケジュールを作れます。
特徴は、他のユーザーの旅行記を読めることです。「この街で1日どう過ごすか」のイメージが湧かないとき、他の人の実際の行程が参考になります。
向いている旅: 行き先は決まったけれど、中身がまだ固まっていない段階。計画を立てる前の情報収集から使いたい場合。
ブラウザ型のサービス
しおりす — デザインを選びたい人向け
しおりす は登録不要・インストール不要で使えるWebサービスです。ピンク・青・黄の3色のテーマカラーが用意されていて、見た目のかわいさを重視した作りになっています。
ファイルの添付にも対応しています。また、旅行の割り勘計算サービス Walica(ワリカ)と連携しており、旅先での立て替えが発生したときに便利です。
なお、広告の表示が多いという声もあります。使う前に一度見ておくとよいでしょう。
向いている旅: 女性同士の旅行など、しおりの見た目にもこだわりたい場合。
しおりる — 紙のしおりを作りたい人向け
しおりる は登録不要で使え、リンクで共有できるWebサービスです。画像の添付とマップ機能にも対応しています。
いちばんの特徴は印刷です。三つ折りのパンフレット形式で出力できるため、旅行会社がくれるような体裁の紙のしおりが作れます。
向いている旅: 家族旅行や、記念に残したい旅行。紙で配りたい場面が多い場合。
たびしる — 海外旅行と共同編集に強い
たびしる はログインもダウンロードも不要で、リンクで共有できます。リアルタイムでの共同編集に対応しているのが強みです。
外貨に対応した予算入力ができる点も特徴で、海外旅行の幹事に向いています。印刷デザインも5種類から選べます。
向いている旅: 海外旅行。複数人で同時に旅程をいじりたい場合。
タビカンジ・旅しお・しおりShare
タビカンジ は URL で共有でき、テーマカラーの選択とドラッグ&ドロップでの予定編集に対応しています。
旅しお は2018年から運用されているサービスで、シンプルで使い勝手が良いという評価があります。長く続いているのは、それだけで安心材料になります。
しおりShare は PDF での印刷と共同編集に対応しています。
向いている旅: とにかく手早く1枚作りたいとき。凝った機能より速さを取る場合。
旅程さん — 時間の「ゆるさ」を書き分けられる
この記事を書いているサービスです。登録不要・URL共有という点は他のブラウザ型と同じですが、ひとつ考え方が違います。
予定ごとに、時間の守り度を3段階で書けるようにしています。
- 🔒 時間厳守 — 新幹線や開演時刻など、遅れたら終わりのもの
- ⏰ ◯時までに — チェックインなど、それまでに着けばいいもの
- 🍃 じゆう — 「12時ごろ」と表示され、時間に縛られないもの
分刻みで全部埋めた旅程は、当日ひとつ崩れると連鎖して崩れます。守るべき時間だけを目立たせて、あとは余白にしておく。予定と予定のあいだに「あそび時間」を置くこともできます。
印刷は二つ折り・三つ折りの折りガイド付きに対応しています。保存は最終更新から6ヶ月で、編集するたびに延びます。期限が近づいたら画面でお知らせします。
向いている旅: フェスやライブの遠征のように、絶対に動かせない時刻と自由な時間が混ざる旅。予定を詰め込みすぎて疲れた経験がある人。
旅のタイプ別、選び方の早見表

どのサービスを使うにせよ、旅程の組み方そのものは共通です。手順は旅程表の作り方に、共有方法の比較は旅程の共有方法5つを比較にまとめています。
ここまでの内容を、選ぶ場面に合わせてまとめます。
| こんなとき | 見るべき点 | 候補 |
|---|---|---|
| 友達4〜5人のグループ旅行 | 見る側に登録を求めないか | ブラウザ型全般 |
| 家族旅行・親世代と一緒 | 紙に印刷できるか | しおりる、旅程さん |
| 海外旅行 | 外貨・共同編集に対応するか | たびしる |
| フェス・ライブ遠征 | 時刻の重要度を書き分けられるか | 旅程さん |
| 移動の段取りに自信がない | 地図とルート計算 | Funliday |
| 行き先がまだ固まっていない | 他の人の旅程を読めるか | Holiday |
| 機能をとにかく全部使いたい | 機能の網羅性 | tabiori |
迷ったら、まず1冊作ってみる
比較記事を読み込むより、実際に1冊作ってみるほうが早く分かります。ブラウザ型なら登録不要で、数分あれば試せます。
作ってみて「これは違う」と思ったら、別のサービスで作り直せばいい。旅程そのものは頭の中にあるので、2回目はもっと速く作れます。
選ぶときに見落としやすい3つのこと
機能一覧には出てこないけれど、あとで効いてくる点があります。
保存期間と、消えるときの扱い
無料サービスには保存期限があるのが普通です。かつて人気だった「行程さん」は約3ヶ月で削除される仕様でした。そして2020年6月5日にサービス自体が終了しています。
見るべきは期限の長さより、期限が来る前に知らせてくれるかどうかです。黙って消えるのと、事前に告知があるのとでは、打てる手がまったく違います。
書き出せるかどうか
PDFやテキストで手元に残せるサービスなら、最悪サービスが終わってもデータは残ります。旅の記録としても、次回の旅程の下敷きとしても使えます。
書き出し機能がないサービスを選ぶなら、旅行前にスクリーンショットを撮っておくくらいの備えはしておきましょう。
電波が届かない場所での見え方
旅先は意外とインターネットにつながりません。山間部、地下、海外での通信制限。そういう場面でしおりが開けないと困ります。
オフライン閲覧に対応しているか、あるいは紙に印刷しておけるか。どちらかは押さえておいたほうが安心です。
よくある質問
無料で使えますか?
この記事で挙げたサービスは、いずれも基本機能を無料で使えます。tabiori のように、より多くの機能を使う場合に有料プラン(月額480円・年額3,900円)があるものもあります。
共有相手にもアプリのインストールが必要ですか?
アプリ型は必要な場合が多く、ブラウザ型は不要です。URLを開くだけで見られるかどうかは、選ぶ前に確認しておくことをおすすめします。
パソコンでも作れますか?
ブラウザ型ならパソコンからも作れます。長い旅程を一気に入力するときは、キーボードが使えるパソコンのほうが速いです。
何人まで共有できますか?
サービスによりますが、URL共有型なら人数制限を設けていないものがほとんどです。URLを知っている人は誰でも見られる、という仕組みのためです。
紙のしおりも作れますか?
多くのサービスが印刷に対応しています。しおりるは三つ折りのパンフレット形式、たびしるは5種類の印刷デザイン、旅程さんは二つ折り・三つ折りの折りガイド付きです。tabiori はコンビニ印刷に対応しています。
行程さんの代わりを探しています
行程さんは2020年6月5日に終了しました。登録不要でURL共有という点が近いのは、ブラウザ型のサービスです。詳しくは別の記事で書いています。
旅のしおりは、旅行の楽しみを分けあうための道具です。作るのに手間がかかったり、見てもらうのに相手の手間を借りたりするようでは、本末転倒になってしまいます。
機能の多さより、その旅で本当に必要なことがひとつできるか。それが選び方のいちばん確かな基準です。